普段何気なくつかっているマーガリン。年々TVや雑誌でも健康に関する話題が多くなってきていますよね。
「マーガリンは体に悪いからバターにしよう!」みたいなャッチフレーズに思わず目が止まるときありませんか?
そしてたまに聞くファットスプレッド。なにそれっ!て思うのは私だけでしょうか?
そこで今回はバターとマーガリンそしてファットスプレッドの違いや健康への害を比べてみました。
結局どれをチョイスすればいいの?と思っている人は必見ですよ。
バターとマーガリンを比べた場合、結論からいうと健康面ではさほど差はありません。
えっ!?って思いましたか?
よくマーガリンは良くないって言われますが、何が良くないのでしょう?
はい、ご存じ「トランス脂肪酸」ですよね。でも体に害が出るほど毎日食べているのでしょうか?
まず、バターとマーガリンを比較してみました。
比較項目 | バター | マーガリン |
原料 | 牛乳 | コーン油、大豆油等植物油 |
主成分 | 動物性脂肪(飽和脂肪酸) | 植物性脂肪(不飽和脂肪酸) |
カロリー(大さじ一杯) | 100キロカロリー | 80〜100キロカロリー |
コレステロール(10g) | 20mg | 0.5mg |
※コレステロールはトーストに塗ったり料理に使っても1日10g程度として計算
バターの主成分は飽和脂肪酸です。
飽和脂肪酸とは動物の脂肪に含まれる成分なんですね。一方マーガリンは植物油(不飽和脂肪酸)に水素分子を加えたもので、バターの代用品として1869年にフランスで作られました。いわゆる人造バターというものです。
バターは乳脂肪分が80%以上含まれるものをいます。マーガリンは油脂が80%以上含まれます。同じ80%でも成分が違いますね。
よってバターのほうが固くこってりとして、コクがあります。
一方マーガリンはサラッとしてしていて柔らかく、塗りやすいのが特徴です。このようにマーガリンの方が使い勝手がよく、値段も安いため一般的に人気があります。
上記の比較でわかるように、同じ量のバターとマーガリンを食べた場合、カロリーはさほど変わらないのは意外ですね。
さて、トランス脂肪酸ですが、これは摂取量が多いと悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らしてしまいます。
なので、よく悪者扱いされるんです。^^
欧米諸国ではこのトランス脂肪酸の研究が進んでいます。それは、欧米人はトランス脂肪酸が多く含む食べ物を好む傾向にあるからなんですね。
これにより健康を害すると注意を呼びかけています。しかし、日本では欧米と違いトランス脂肪酸の摂取量はかなり低いのです。
また、トランス脂肪酸はリノール酸により低減されるとの研究結果も報告されています。
日本人が摂取する脂肪酸のほとんどがリノール酸といわれ、欧米人と比べるとリノール酸摂取量がかなり多く、トランス酸脂肪の7倍以上も摂取していると言われています。
このようなことから、わたしたち日本人は、よほど偏った食生活をしない限りトランス脂肪酸の影響を受けることは少ないはずです。
ただ、マーガリンには他の食べ物よりもトランス脂肪酸が多く含まれていることは事実ですので、悪玉コレステロールが増えるリスクはあります。
ファットスプレッドとは、マーガリンとの油脂の割合がちがうものを言います。
マーガリンは油脂が80%以上でできている物を言いい、ファットスプレッドは80%未満でできているものを言います。
ファットスプレッドは、マーガリンと比べると油分が少なく水分が多いため、カロリーはマーガリンよりも少ないのです。
そこが一番の違いなんですね。有名どこでは「ネオソフト」がファットスプレッドです。
出典:雪印メグミルク
また、ファットスプレッドはイチゴ味、チョコレート味など、いろいろな味をつけて、より食べやすくすることが許されています。
ファットスプレッドの特徴を活かし「カロリーオフ」や「カロリー1/2」など低カロリーを謳った商品があります。
ファットスプレッドは、油分を減らすことができるので、カロリーを減らしやすいんですね。
しかしその反面、水分が増えて柔らかくなってしまいがちです。そこで人工的にデンプンやゼラチンなどを加えて硬さ調整するわけです。
このようにファットスプレッドではカロリーを抑えることは意外と簡単なんです。ただ、添加物を入れて調整しているものもありますので注意が必要です。
今回はいかがだったでしょうか?
マーガリンは、今やわたしたちの生活には欠かせないものになっていますよね。一部の情報に振ら回されて過剰に反応しがちですが、常識的な範囲で食べれば心配ありません。
日々、バランスの良い食生活を心がけたいものですね。
参考文献:日本マーガリン教会 雪印メグミルク 厚生労働省