認知症の初期症状として代表的なのが物忘れと怒りっぽくなることです。そんな症状が出てきたら注意して下さい。
物忘れは意外と見落としがちですが、怒りっぽくなることはわかりやすい症状です。ただし、怒りっぽくなったからと言ってイコール認知症とは限りませんので。
怒っているいることがおかしくないかどうかチェックは必要です。
実は管理人の叔母もアルツハイマー型認知症です。
そこで今回は認知症の人はなぜ怒りっぽくなるのか?について、実際に叔父や家族に聞いて分かったことを紹介しますね。
叔母はとても温厚な人で小さい頃から怒ったところを見たことがありませんでした。
数年前から認知症になって、ものすごい形相で怒鳴り散らす様子を目の当たりにした時は流石に唖然としたのを思い出します。
聞くところによると被害妄想、徘徊もあったとのことですが、「認知症かも?」と思ったのは怒りっぽくなったことらしいです。
「誰かが盗みに来るから財布を隠して!」と大声で騒いだり、夜中にいなくなったりと大変な時期もあったようです。
結局、長年入院生活を送っていました。
では、なぜ認知症になると怒りっぽくなるのでしょう?
普通は嫌なことがあってもよほどのことでない限り感情をコントロールして抑えることができます。しかし認知症になると脳機能が低下し自分の感情を抑えきれなくなるのが原因です。
このように普段温厚な人が怒りっぽくなると「もしや?」と思いますが、昔から怒りっぽいと気がつくのが遅くなる時があります。
言ってることややってることが、少しでもおかしいと思ったら病院で診てもらうことをおすすめします。とはいっても何科に行っていいのかわからないですよね?
通常は、精神科や神経科で大丈夫です。かかりつけの医院があれば状況を話し、紹介してもらうのもいいでしょう。
認知症は治すことはできませんが、進行を遅らせることはできますので早めの受診を心がけて手を打ってくださいね。
怒っているときには注意しなければならないことがいくつかあります。それは、感情的にならない、否定しない、理由を聞かないの3つです。
それでは、ひとつひとつ見ていくことにしましょう。
あまりの勝手さについ感情的になって、ついこちらも怒ってしまいがちです。そこは病気だと思ってぐっと抑えて接してあげましょう。
こちらが感情的になっても、相手もどうしていいかわからないのです。
管理人の叔母の時は、叔父がキレて怒ったことがありました。するとどうでしょう?叔母は下を向いて震えていたとのことです。
叔母は感情をどこにぶつけていいのかわからなくなったのでしょうね。それからはおじに向かって一切話しなくなったと聞きました。
「感情的にならない」「否定しない」怒っている「理由は聞かない」ということは、医者から言われたそうですがその時はさすがに叔父も疲れていたのでしょう。
認知症の人の話しがメチャクチャなことでも、けして否定しないということは、「この人は私の話を聞いてくれる人だ」と思わせることが重要とのことです。
話を否定されると、話す人がいなくなったと思い、内にこもってしまう危険性があるのです。なので良き理解者になることが大切なんですね。
すなわち、否定されると疎外感を感じてしまうということです。
「なぜそんなに怒っているのか?」と、理由を聞かないようにすることです。
本人にもなぜ怒っているのかはわからないのです。理由を聞いたところでますます混乱してしまいます。なので、「なぜ?」という言葉は使わないようにするといいですね。
理由を聞く代わりに、その行為からの話を広げてコミュニケーションをとれるようになるといいです。
認知症の特徴として、新しい出来事から忘れていきます。ちょっと前に食べたもの、話したことは忘れがちです。
その反面、昔の事は覚えている場合が多いんですね。なので、昔のことを思い出させるのもコミュニケーション力を上げるひとつの方法です。
このことは「回想法」といい、多くのデイサービスでも積極的に取り入れています。
ちなみに、認知症リハビリでは、回想法の他にも音楽療法や脳トレ療法、ストレッチ療法などがあります。
今回は、管理人の叔母を例に認知症の人が怒りっぽい理由や接し方を紹介しました。
認知症になると本人はもとより、周りの人の負担も半端ないです。認知症にならない方法はないものでしょうか?
そう思いますよね?
認知症になりにくい方法はありますが、ならない方法は残念ながらありません。なりにくくするには生活習慣が大きく影響してきます。
野菜や果物を多く摂り、バランスの良い食生活、適度な運動や趣味を大切にして充実した日々をすごし認知症になりにくい体質にしたいものですね。