今や、結婚式での演出で上映するエンドロールは定番になりつつありますね。
一度は見たことがあることでしょう。
当日の模様を上映する撮って出しエンドロールや、新郎新婦が自作したりと種類も豊富です。
ただ、ゲスト名やコメント「あり」「なし」で悩まれてる方が思いのほか多くいます。
本職が映像制作をやっている私からすれば、答えは明白です。今回はそのことについて経験を元に書いてみることにします。
迷われてる方がいれば参考にして下さい。
結婚式のエンドロールと一口に言っても、下記のような種類があります。
自作するにしても、業者さんに依頼するにしてもゲスト名とコメントのデータは必要になります。
そこで問題になるのが、ゲスト名の敬称、順序、コメントの「あり」「なし」です。なかでもコメントを付けるかどうか?は悩まれるのではないでしょうか?
マメな新郎新婦さんに限って、ゲスト一人ひとりにコメントを入れたいと思うようです。
しかし、コメントを入れることによって弊害もでてきます。
職業上、今までたくさんのエンドロールを作ってきましたが、コメントをつける比率は半々くらいでしょうか?
エンドロールの種類にもよりますが、当日の撮って出しエンドロールの場合は、コメントなしをおすすめします。
なぜコメントなしの方がいいのか?私なりの考えを説明いたしますね。
まず、根本的な問題です。
自作エンドロールの場合、写真なり映像なりをアピールしたいのか?それともコメントを読んでもらいたいのか?どうかです。
言い方は悪いですが、見せたい写真(映像)がある場合、ロールする文字は、ある意味邪魔な存在にもなります。
ゲスト名だけならまだしも、それにコメントが入るとなおさらです。
ゲストはコメントを読む間、映し出されている写真や映像はおろそかになります。人は同時に映し出された映像とコメントを読むことはできません。
コメントを読んでいる間は、同時に映し出されている映像の印象は薄くなりがちです。ましてや、いつ自分の名前とコメントが出てくるかわかりませんのでロールに気がいきます。
ゲスト名のはじめに【新郎側】【新婦側】と、しておけばわかりやすくなりますが、そうすることによって、また別の問題が出て来るケースもあります。
その問題とは、どのようなことでしょうか?
全てに当てはまるとことではありませんが、新郎側と新婦側のゲスト数の違いです。たとえば、新郎側ゲスト数45名、新婦側ゲスト数40名として、これくらいなら問題ないでしょう。
しかし、どちらかが再婚でゲストが極端に差がある場合。または親族の多い、少ない、会社関係の違いによって大幅に人数が違って来る場合があります。
そのような時、新郎側、新婦側に分けるとゲストからは一目瞭然です。実際このことを気にしてコメントなし!新郎側、新婦側の表示なし!で作られたお客様がいらっしゃいました。
気にしない人は気にしませんが、いろいろな人がいますので。
次に、当日の撮って出しエンドロールを上映する場合です。当然プロが作りますので見ごたえある映像です。ゲストも映っている可能性があり、映っていると嬉しくもあります。
なので、映像から目が離せません。
そこに、コメントが入っていたらどうでしょう?
印象薄くなりませんか?もったいないですよね?
ゲストにしてみれば、エンドロールは一回限りす。しっかり印象づけたいものです。
業者さんによっては、ゲスト名も入れない作品もあります。一眼レフカメラを使用し、画質重視で作る「エンドムービー」「エンドシネマ」など呼ばれる作品です。
ロールがない分、ゲストは映像に集中できるというメリットがあります。
コメント「なし」をおすすめするのは、このようなさまざまな理由からなんです。
ゲストに一言コメントを残したいのなら、披露宴前にゲストの各席に自筆のサンクスメッセージを置いておくのも有りです。
今時、はこのようなことは、珍しくありません。
この方が、いつまでもゲストの手元に残り、好きな時に何度も読み返すことができます。
とはいうものの、「どうしてもエンドロールに入れたい」時は次のように入れると良いでしょう。
コメントをつける時に気をつけることは下記の通りです。
ゴチャゴチャして見にくくなりますので、テーブルごと、またはグループに分けてコメントをつけるようにしましょう。
長いダラダラとしたコメントはNGです。いろいろ伝えたい気持ちはわかります。
それと、字の大きさは名前より若干小さくしてバランスを取る。
できれば、ちょっとだけコメントの色を変えてゲスト名と区分けできるようにするといいでしょう。
通常はコメントのあとにゲスト名がきますが、コメントもゲスト名も同じ間隔だとメリハリがなくなります。
コメントとゲスト名の行間は詰めて書き、誰へのコメントなのかすぐわかるようにします。
長くても1/3以内に収めるようにします。これ以上だと映像がかぶって見づらくなります。
明朝体は細めなので後ろの席からは読みにくくなります。太字にするとか、字体をゴシック体にするとか読みやすい字体を使用しましょう。
おめでたいときの文章には句読点は使いません。スペースや改行を上手に使って読みやすいように工夫しましょう。
今回はいかがだったでしょうか?
先日、家のカミさんが職場の人の結婚式にお呼ばれしました。帰ってきて一言、「最後のエンドロールでどっと疲れた!」でした。
業者さんが作ったライブエンドロールだったようですが・・・。
エンドロールに限らず、相手(ゲスト)のことを考えて作りたいものですね。