確定申告の仕分けで勘定科目をどれにすればいいのか迷うことってありますよね?
たとえば、コンビニでコピーした代金の勘定科目とかがそうです。そんな時はあまり考えすぎず直感で決めるのも手です。
今回は勘定科目に迷った場合の処理方法を取り上げました。わたくし、こう見えても中堅電気メーカーでバリバリの経理マンだったんですよ。^^;
コンビニでコピー機を利用する人もたくさんいます。
では、このコピー代は勘定科目で、何にするのがいいのでしょう?通常のコピーであれば、消耗品でいいです。もしくは事務用消耗品ですね。
仕分けとしては、100/消耗品または事務用消耗品|現金/100になります。
注意することは、勘定科目は、一度決めたら、やたらと変更しないことです。たとえば、今期は消耗品として処理し、次の期は事務用消耗品という処理はしないということです。
これは「継続性の原理」というものがあり、これに反することになるからです。また、データ分析して業務改善する場合、正確な数値がつかめにくくなります。
勘定科目にはっきりとした決め方はありませんので、それぞれ用途別に決めれば大丈夫です。
このように「これはこの科目」という、はっきりしたルールがないために、このような問題が出てきてしまうんですね。
だからと言って、きっちりルールを決めるのも問題になりますしね。^^
多少違った科目にしても、消耗品と事務用消耗品のように、同じ経費なら税務上問題になることはありません。このような科目は他にもありますので紹介いたしますね。
ただし、経費にもなる、資産にもなるような科目だと問題になってしまいます。たとえば、消耗品と消耗工具器具備品費、などがそうです。
消耗品と事務用消耗品のように似たような以下の科目が存在しますので一つひとつ見ていくことにしましょう。
ガソリン代などがそうですね。
旅費交通費にするのか、はたまた消耗品にするのか意見が別れるところです。
この場合は旅費交通費として問題ありません。あまり深く考えないで下さいね。
深く考えるとキリがありません。たとえば、ガソリンにはガソリン税が含まれていますよね?では、この税金はどう処理するのかという問題が出てきます。
ガソリン代を分けて租税公課とするべきでしょうか?
そんなことする必要はありません。ガソリン代すべて旅費交通費でいいんです。ただし、軽油は別です。
ディーゼル車を使用していると燃料はガソリンではなく軽油になりますよね。この軽油には軽油取引税(不課税仕入)と言うものがかかります。この部分を租税公課の科目としてもOKです。
この項目もよく悩む項目ですよね。
取引先へのお土産などは基本的に交際費になります。
ただし、金額によりけりですが、お菓子などの手土産、昼食代は会議費としても差し支えありません。
いくら取引先との食事代だからといっても、アルコールが入るような場合は交際費にしておいたほうが間違いないです。
この辺のところは、しっかりライン引きしておくと悩まないで済みますよ。
機械や車の修理代は修繕費の勘定科目にすることも多いですが、建物の修理には注意が必要です。
修繕費として費用とするか、建物附属設備として資産にするかの判断は難しいところですね。そんな時は下記の国税庁のHPを参考にして判断しましょう。
国税庁
【修繕費とならないものの判定】
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5402.htm
車にかかる保険として強制保険(自賠)と任意保険料がありますよね?
単純に保険料とするか、または旅費交通費に含めるか迷います。この場合は、強制保険は保険料または車両費で全額計上してかまいません。
任意保険の場合、1年未満であれば強制保険と同じように一括保険料、または車両費。複数年の場合は前払費用で計上し、毎期、振替仕分けで前払費用を保険料、車両に計上します。
この勘定科目も迷いどころですね。^^;
どんなケースがあるのでしょう?
たとえば、部署での懇親会という名の飲み会?^^ で支払った代金などがあります。社員の為の行事なので福利厚生費の色が強いと考えがちですが、福利厚生費は社員全員が参加が対象となります。
ちなみに、接待飲食については、平成26年4月に一部法律が改正され、1人5,000円未満なら会議費と認めるようになりました。なので、領収書やレシートには人数は記入しておくといいですよ。
宅急便は荷造包装費、ゆうパックは通信費?こんなケースもあります。
この場合、どう処理すればいいのでしょう?
通信費とは、切手はがき、書類の郵送に用い、荷物(製品、商品)を送る時は荷造運賃とすればいいです。
また、あらかじめ発送運賃、支払運賃、荷造包装費、通信費と勘定科目を設けておくと振り分けやすくなります。
セミナー受講料やカード会社の年会費など、会費と称して支払うものがあります。この場合は目的に応じて決定するのがいいですよ。
諸会費は、加入している団体、組合に支払う会費をいい、パーティーの会費は交際費になりますので注意して下さいね。
カード会社の年会費は支払手数料で問題ないです。
どの勘定科目にするかは決められていないのでそれぞれの判断に任せられています。同じ費用でも税理士さんによってそれぞれ違う場合が多くあります。
なので、どんな要素が強いか?で判断して決めるのがコツです。費用間で間違っていても大きな問題になりませんので、安心して下さい。
ただ、前にも言ったように、頻繁に勘定科目の変更はNGですからここは気をつけましょう。
今回はいかがだったでしょうか?
勘定科目はある一定のルールを決めて、マニュアル化しておくと、あとは当てはめていけばいいだけなのでスムーズに処理できます。
頭の中だけでやろうとすると、前に処理した勘定科目と違ったりしますので、書き出して置くことをおすすめします。
今回の記事が勘定科目の処理に参考になれば嬉しいです。
参考文献:国税庁